3Dモデルを作成してイラストアセットとして書き出す際には、さまざまなファイル形式がありますが、その中でもよく使われるのがOBJとUSDZです。しかし、これらのファイル形式にはどのような違いがあるのでしょうか?この記事では、OBJとUSDZの特徴やメリット・デメリットを比較してみます。
OBJとUSDZの特徴
OBJとは
OBJは、3Dモデルの形状やテクスチャなどの情報をテキスト形式で保存するファイル形式です。OBJは非常にシンプルで汎用性が高いため、多くの3Dソフトウェアやレンダラーで対応しています。
OBJは拡張子が.objであり、テクスチャ情報は別の.mtlファイルに保存されます。なので移動先のソフトでインポートする時にmtlファイルを忘れずにインポートしないと結果が違ってしまう場合もあるので注意が必要です。
USDZとは
USDZは、Appleが開発した3Dモデルのファイル形式です。USDZはUniversal Scene Description (USD)というPixarが開発したシーングラフ形式をZIP圧縮したものであり、拡張子が.usdzです。
USDZはiOSやmacOSなどのApple製品で簡単に表示できるほか、ARKitやRealityKitなどのAR技術とも連携できます。もちろんprocreateにインポートも可能です。
OBJとUSDZの違い
OBJとUSDZの違いは、以下のようになります。
- OBJはテキスト形式であるのに対し、USDZはバイナリ形式である。
- OBJは3Dモデルの静的な情報を保存するのに対し、USDZは3Dモデルの動的な情報も保存できる。
- OBJは多くのプラットフォームで対応しているのに対し、USDZは主にApple製品で対応している。
- OBJはシンプルで軽量であるのに対し、USDZは複雑で重量がある。
メリット・デメリット
OBJとUSDZのメリット・デメリットは、以下のようになります。
OBJのメリット
- シンプルで汎用性が高い
- 編集や変換が容易
- ファイルサイズが小さい
OBJのデメリット
- アニメーションやライティングなどの情報を保存できない
- テクスチャ情報を別ファイルに保存する必要がある
- Apple製品で表示する際に変換が必要
USDZのメリット
- アニメーションやライティングなどの情報を保存できる
- テクスチャ情報を同一ファイルに保存できる
- Apple製品で簡単に表示できる
USDZのデメリット
- 複雑で汎用性が低い
- 編集や変換が困難
- ファイルサイズが大きい
まとめ
OBJとUSDZは、3Dモデルを作成する際によく使われるファイル形式です。しかし、それぞれに特徴やメリット・デメリットがあります。OBJはシンプルで汎用性が高く、編集や変換が容易ですが、アニメーションやライティングなどの情報を保存できません。一方、USDZは書き出せる条件が限られているなどそもそも難易度があります。
このblogでも技術紹介しているBlenderでも初期状態ではUSDZは基本書き出せません。なのでOBJで、まかなえる場合はOBJの方が変換に有利なのでおすすめです。